働いたら損をする?!母子家庭が抱える働き控えの問題の真実

公的支援
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離婚や死別で突然一人になってしまった…
我が子を育てるのにはお金がいる…

「働きたい…でも支援が減るのが怖い…」

母子家庭であれば一度はこの悩みを抱えたことがある方もいるかもしれません。

子どもが保育園から小学生へ…少しずつ手が離れてきたときに「もう少し働きたい」「キャリアをあげたい」と感じる事もあるでしょう。

ただ、実際、働きすぎることで児童扶養手当や医療費助成が減額されるケースもあります。
このジレンマが、シングルマザーに「働き控え」をさせる要因となっています。

Aさん
Aさん

実際…私も働きすぎて…年収が1万円上がって児童扶養手当を受け取れないって事態が起きた時はほんとうに泣きたくなりました…

たーたん
たーたん

わかります…
事実、たーたんもそのような事が起こり本当に苦しい局面を迎えました。

調査によると、実際に児童扶養手当の打ち切りが死活問題となるため、働き控えを選択したひとり親は29%います。

では、支援に頼って働き控えをした時に起こりうることを考えてみましょう。

働き控えが生む3つの負のスパイラル

1. キャリア形成の停滞

働き控えによって、十分なキャリアを積む機会を逃してしまう可能性があります。

  • スキルアップの停滞
    フルタイムや責任ある仕事に挑戦する機会が限られると、昇進やスキル習得の機会も減少します。これにより、長期的な収入アップが見込めなくなり、経済的自立が遅れる結果につながります。
  • 非正規雇用から抜け出せない現実
    短時間のパートタイムやアルバイトにとどまることで、安定した正規雇用のチャンスを逃す可能性があります。結果として年金や福利厚生の恩恵を十分に受けられないリスクが増します。

2. 教育費や子どもの未来への影響

働き控えが長引くと、子どもの教育費や進学資金に十分な備えを作ることが難しくなります。

  • 将来の選択肢を狭める可能性
    十分な収入がない状態では、子どもの習い事や進学先を制限せざるを得ないことがあります。特に高校・大学進学時の費用負担が大きくなり、奨学金に頼らざるを得ない家庭も少なくありません。
  • 子どもの心理的影響
    親が経済的な悩みを抱えることで、子どもが「お金がないから自分は我慢しなければ」と感じる場合もあります。これがストレスや将来への不安に繋がることもあります。

3. 老後資金や長期的な家計への影響

働き控えは目の前の生活を守るための選択ですが、その裏で将来の経済的リスクを高める可能性があります。

  • 年金額の減少
    低収入の状態が続くと、将来の公的年金受給額が少なくなる可能性があります。結果として老後資金の不足に繋がり、子どもに経済的な負担をかけるリスクも考えられます。
  • 貯蓄が追いつかない
    支援制度に頼る生活は短期的には安定しますが、医療費や老後の生活費を見越した十分な貯蓄を確保する余裕がなくなるケースが多いです。

扶養手当や公的支援を考えると働き控えを選択しがちですが、自分の老後を考えた生活も少しづつ視野に入れたライフプランも視野に入れて検討していく機会も重要です。

年金定期便(マイナポータルに登録している方はそちらが便利)は将来の年金受給額が出ていますが、支払った金額が少ないと年金受給額も少なくなってしまいます。


コラム:高齢の親と遠方で暮らす50代シングルマザーの葛藤

先日、シングルママの会でお話を聞いたあるAさんのお話です。
たーたんと同じような境遇だったのですごく共感できた内容でしたので記事にしました。

「東京で仕事と子育てに追われる日々。田舎の母から電話がくると、心配で…」
とAさんは話しだしました。

Aさんは、50代のシングルマザーとして子どもを育てながら東京で働いています。
一方で青森には70代後半の母が一人暮らし。

お金の管理もあまりできていない様子で、少ない年金でなんとかやりくりしているようですが、家の修繕時期になりお金に困っている様子がありました。

父親が購入した家は、築年数も40年。いろんなところにほころびが見え始めているようです。

家の修理費用のために金融機関から借り入れを検討していると聞いたときは正直、愕然とし、
金融リテラシーの低さもあり、将来的にどのように支えていけばいいのか、不安が尽きない…とのことでした。

Aさん自身、お子さんが小さい時は手当を受給するために働き控えをしてきました。

大学の進学のために奨学金を給付型で受給し、お子さんは何とか大学に進学できたものの、大学が合わずに中退。
支払った授業料などは全て無駄になってしまった…と。
ただ、やりたくない事をさせるのは親として忍びないので辞めさせたことに後悔はないけれど…

やはり支払った学費の金額の大きさと老後の資産が何もない…ということで、老後の資産形成が心配になる…とのことでした。

現在は派遣社員で事務の仕事をしており特にスキルが無い50代に差し掛かり、労働としての対価や社会的な市場価値というものが特にないこと、これから自分に何ができるのか…ということも悩んでいました。

働けば支援がなくなる…
働かないとスキルが積まれない…

こういったジレンマをひとり親は抱えています。

2025年の税制大綱では年収の壁問題などで議論がされていますが、ひとり親家庭にとってはすぐに大きく何かが変わり良い方向になる…ということは期待はできないと思われます。

自分で自分を守っていくことが大切ですね。

まとめ

こどもの小さいうちはできるだ負担をかけたくない、手当が受け取れるならできるだけ上手に受け取っていきたい…そのように思う方も当然多いでしょう。

働き方や収入の問題で悩んでいる方は少なくないからからこそ、自分に合った支援制度を知り、賢く活用することが大切です。

この記事の続きでは、年収別シミュレーションや具体的な対策、さらには簡単に児童扶養手当の受給額を計算できるスプレッドシートも今後提供していく予定です。


スプレッドシートができ次第、投稿していきますね!

家計管理を行いながら、働きながら支援制度をフル活用して少しでも経済的な不安を払拭していきましょう!!

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